クイール

映画にもなった盲導犬クイール

クイールは盲導犬としての一生を過ごし、多くの人の役に立ってきました。
その活躍やすばらしい性格、人との接触などを物語にしたものが映画として公開されるまでになりました。
ご主人に忠実で一生懸命ご主人の生活を助けるために働く姿は、映画を見た人の心を動かし、感動を与えるものとなりました。

日本だけでなく世界各国で公開された映画にはたくさんの観客が訪れ、盲導犬としての犬の役割の大変さや、犬がどれだけ人の役に立っているのかということを教えるものとなったのです。
そして、数いる盲導犬の中でも特に温和で賢く、人のために一生懸命働くクイールの姿は多くの人の脳裏に焼き付くものとなりました。

生まれてすぐから盲導犬として育てられる

クイールは生まれてすぐ、50日ほどしてから盲導犬を育て訓練する組織に預けられることになります。
そこで、将来の盲導犬を飼育するパピーウォーカーと呼ばれる家族に引き取られ、人との接触を学ぶことになります。
ここでの生活では、特になんらかの訓練を施すものではなく、人とずっと過ごさなければならない盲導犬としての資質を育てるために、人間と常にコンタクトを取り、人と一緒に生活するとはどういうことかを学ぶものです。

そして、一歳になるとクイールも本格的な盲導犬としての訓練を受けるために、施設の中に入ります。
ここでは、ご主人の指示に従うことや、毎日の生活の中でどのようにご主人を導いていったら良いかを徹底的に教え込まれることになります。

盲導犬になるのは簡単なことではなく、10頭の訓練を受けた候補のうち、せいぜい2,3頭だけが盲導犬としてデビューすることができるようになります。
指示を忠実に果たすということだけでなく、どのご主人にも従えるような性格をしているか、ストレスが生じたとしても動じない精神力があるかなども重要なポイントとなるからです。
この厳しい審査をクイールはパスして、盲導犬としての活躍を始めることになるのです。

引退した後もPR犬としての活躍を続けたクイール

クイールのご主人が病気のために早くに亡くなってしまったため、クイールも他の犬より早く引退することになりました。
しかし引退後も盲導犬という活動を知ってもらうためのPR犬として働き続け、全国各地の学校やいろいろな施設を巡り、盲導犬がどのような働きをするのか、どんな犬がなれるのかなどを伝えてきました。
それによって、多くの人が盲導犬という犬のことを知り、深い理解を持てるようになったのです。

こうしてたくさんの働きをしたクイールは、1998年に息を引き取り12歳で亡くなりました。
しかし、その活躍はクイールのことをその目で見た人たち、映画でその働きを見た人たちの記憶に残り続け、感動を与え続けています。